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交通事故の実態

交通事故が起こったら…

加害者の三責任

自動車・バイクの運転者が交通事故を起こすと、その運転者(加害者)は、道義的責任(お見舞いなど)と法律上の三つの責任を負わなければなりません。

三つの責任とは・・・

1.刑事上の責任 2.行政上の責任 3.民事上の責任

同一事故に対して、刑事上、行政上、民事上の三方向から、それぞれ個別に責任を追及されるもので、運転者にとっては厳しい制裁となっています。
日頃から安全運転を心掛けましょう!

1.刑事上の責任

刑事処罰

PDF平成19年6月施行の刑法改正(法務省をご参照下さい)により、自動車事故によって、人を死亡させると「自動車運転過失致死罪」、負傷させると「自動車運転過失傷害罪」という罪で、懲役・禁錮7年以下あるいは100万円以下の罰金に処せられます。
なお、「自動車運転過失致死傷罪」により、懲役または禁錮となった場合は、あらためて道路交通法違反で罰金を科せられることはありません。
交通事故の刑罰は年々厳しくなっています。平成13年の「危険運転致死傷罪」の新設によって、アルコールまたは薬物の影響下の運転によって人を死傷させた場合においては、死亡の場合で1年以上15年以下の懲役、負傷の場合で10年以下の懲役に科せられたりします。

  1. 懲役
    刑務所に入り、強制的に一定の刑務作業を命ぜられて、服役期間中は刑務作業を行わなければなりません。
  2. 禁錮
    禁錮は懲役より軽い刑罰で、刑務所には入ることになりますが、懲役のように刑務作業を強制的に命じられることはありません。
  3. 罰金
    罰金は禁錮より軽い刑罰で、自動車事故を起こした場合には、1万円以上100万円以下の範囲内で徴収されます。
    罰金を完納することができない者は、1日以上2年以下の期間を労役場に留置されることになっています。

刑事処罰と示談

刑事処罰前に示談をしたからといって、必ずしも執行猶予になるものではありませんが、加害者の誠意が認められれば、情状酌量されることがあります。
また、被害者が法外な要求をしているために示談が難航している場合などは、あえて示談を成立させる必要はありませんが、現在の示談交渉状況を明らかにすれば、示談が成立した場合と同様に対応される場合があります。

2.行政上の責任

行政処分

公安委員会が一定の基準で運転免許の停止、取り消しおよび反則金等の行政処分を行うものです。

点数制度

運転者の過去3年間の交通違反や交通事故に対し所定の点数を付け、その合計点数が一定の基準に達した場合に運転免許の停止や取り消しなどの処分をする制度です。
点数には、交通違反の際に付ける基礎点数と付加点数があります。
ただし、過去3年以内でも、その間に1年以上の無違反期間または無違反で過ごした停止期間があるときは、それ以前の違反点数は累積計算されません。

3.民事上の責任

刑事上の責任では、懲役・罰金などの刑罰を受けなければならないので、この刑罰を科する手続きは厳格で、しかも証拠上も確信の得られるものが必要とされているのに対し、民事上の責任では、被害者と加害者の間の損害額の公平負担を図るため、加害者が無過失を積極的に証明できない限り、確実な証拠がなくても、ある程度の証拠とそれに沿う事実があれば、過失が推定されることがあります。
したがって、刑を免れても賠償責任は免れませんし、罰金を払ったから、懲役になったからといって、賠償責任が帳消しになることはありません。

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交通事故の解決方法

交通事故の解決方法には、主に次のような方法があります。

1.示談、2.調停、3.即決和解、4.訴訟

1.示談

示談の意義

交通事故の多くは、示談によって解決されています。
一般に示談とは裁判によらず、加害者・被害者の当事者間で賠償額や支払方法などの条件について話し合いで解決するものです。 合意に達すれば示談書を作成し、示談金が支払われて円満解決となります。
この示談は和解契約の一形態といえます。

和解の意義(民法695条)

和解は当事者がお互いに譲歩をして、その当事者間にある争いをやめることを約束することによってその効力を生じる。

示談の効力

示談は民法上の和解契約の一種であり、契約であることからその内容は自由ですが、一度和解が成立すれば賠償額が確定し、簡単にはくつがえすことはできません。
なお、契約の一種である示談は当事者の意思表示の合致により成立することから口頭による示談も有効です 。

和解の効果(民法696条)

和解によって当事者間の法律関係(争いの目的となった権利の有無)は確定し、当事者はそれによってそれに反する主張はできなくなる。和解後に実は違っていたという確証が現れても同様であり、和解によってその権利が移転あるいは消滅したものとされる。

示談の無効・取消

当事者双方の合意があれば示談をやり直すことは可能です。
また、一定の条件に当てはまる場合には、当事者双方の合意がなくとも示談の 一部または全部が無効または取消となることがあります。

  • 錯誤があった場合(無効)
  • 詐欺または強迫があった場合(取消)
  • 当事者が制限行為能力者(未成年者・成年被後見人・被保佐人等)である場合(取消)

示談書作成のポイント

示談が成立すると将来の争いを避けるために当事者は示談内容を明記した示談書に記名捺印します。 また、内容を訂正する場合には当事者双方の訂正印が必要となります。

2.調停

調停の意義

交通事故の当事者間の話し合いで当事者双方が譲歩できず、示談で解決ができない場合に、 裁判所の調停委員会の仲介によって、当事者がお互いに譲歩して、条理にかなった、実情にあった方法で解決を図る法的手続きが調停です。

調停のメリット

  • 手続きが簡単であること
  • 費用が安いこと
  • 調停委員という第三者の見解を確認できること
  • 訴訟に比べて進行が早いこと
  • 弁護士でなくても代理人になれること
調停の申立
申立て場所
  • 相手方の住所、居所、営業所の所在地を管轄する簡易裁判所
  • 当事者が合意により定める地方裁判所もしくは簡易裁判所

※自動車による人損事故の場合、損害賠償請求者の住所、または居所の所在地を管轄する簡易裁判所に対しても申立てを行うことができます。

必要書類
  • 調停申立書
  • 申立人または相手方が法人である場合は商業登記簿謄(抄)本または代表者の資格証明書
  • 交通事故証明書および事故関係書類(診断書、物損見積など)
費用
  • 調停額に応じた収入印紙代
  • 関係人(相手方)を呼び出すための郵便切手代

調停の成立

調停委員会の説得の結果、当事者が解決案に同意すると、調停委員会は調停調書に合意内容を記載します。これにより調停は成立します。
調停の成立は確定判決と同様の効力を持つため、調停内容を履行しない場合は強制執行も可能です。

3.即決和解

即決和解とは当事者間で合意がまとまった段階で相手方の住所を管轄する簡易裁判所 に和解の申立てを行い、示談内容に基づき和解調書を作成することで

即決和解の効力

即決和解の和解調書は訴訟の確定判決と同様の効力があり、和解内容を履行しない場合には強制執行も可能であり、 債務の履行を確実にする点で示談より優れています。

即決和解の手続き

手続きは簡単で、費用は和解金額にかかわらず、一律1,500円の収入印紙と送達用の切手代が必要なだけです。

  1. 当事者双方の主張を簡潔に即決和解申立書に記載します。
    合意した内容は申立書に添付する和解条項に記載して、 相手方住所地を管轄する簡易裁判所に提出します。
  2. 和解期日を指定した呼び出し状を受けて、双方当事者が出頭します。
    法廷で和解申立書と和解条項の内容、 和解の意思について確認が行われます。
  3. 異議の申立てがなければ和解が成立し、和解条項の内容で和解調書が作成されます。
4.訴訟

訴訟とは裁判所に訴えることにより、裁判権という公的な権力で、法律的に紛争を解決調整する手段のことを言います。 我が国では地方裁判所(訴額140万円以下の場合は簡易裁判所)、高等裁判所、最高裁判所の三審制を採用しています。

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人身事故と過失相殺

交通事故の被害に遭われる方の中には、歩行中や自転車を運転中の方が多く含まれます。歩行中や自転車を運転中の方は、本来、交通事故(自動車)から守られるべき弱者の立場にありますが、事故の原因となる不注意があった場合に、損害の公平な分担(過失相殺)という観点から、損害全額の補償を受けられないことがあります。

今回は、歩行中や自転車を運転中の方が被害者である人身事故において「過失相殺」が適用されている事例をご紹介するとともに、万が一に備えるための保険として、歩行中や自転車運転中の交通事故による被害も補償の対象となる、人身傷害補償型自動車保険(以下、人身傷害補償保険と記載)を紹介いたします。

「過失相殺」の基本知識

「過失」とは

交通事故が発生する場合、その原因のひとつとして不注意が考えられます。例えば、脇見運転をして前車に追突してしまった事故の場合は、運転者の前方不注意が原因で事故が起きたといえます。そのような不注意(ついうっかりしてしまったミス)のことを「過失」といいます。

「過失相殺」とは

被害者にも過失が認められる場合、損害の公平な分担の観点から、加害者に全ての損害 を負担させることは妥当ではないと考えられます。そのため、被害者の過失分を加害者の負担すべき損害賠償額から差し引くことを過失相殺といいます。これは民法第722条によって定められております。

民法第722条2項

被害者に過失があったときは、裁判所は、これを考慮して、損害賠償の額を定めることができる。

過失相殺の要素

過失相殺は、一般的に以下のような要素を基準に行われます。

  • 道路交通法に定められた優先関係の有無
  • 事故当事者の状態(歩行、車両搭乗の別など)
  • 事故発生時の環境(昼夜の別、交通量などの道路環境など)
  • 事故発生が予想できたか、結果を避けることができたか など

事例

歩行者が被害者の事例
  • 対面信号が赤であったにもかかわらず横断歩道上を歩行していた被害者に70%の過失相殺を認めた事例
    (平成12年8月/大阪地裁)
  • 信号機による交通整理が行われていない交差点において、雨天のなか、先行車が通過した直後に道路を小走りで横断しようとして、後続する普通乗用車と衝突した被害者に20%の過失相殺を認めた事例
    (平成11年9月/名古屋地裁)
  • 交通頻繁な市街地で、被害者(女児2歳)が道路中央に出て自動車と衝突した事故につき、 監督義務者が被害者の手を引くなど事故防止の注意義務を怠ったとして20%の過失相殺を認めた事例
    (平成2年12月/佐賀地裁)
  • 深夜幹線道路を、飲酒した被害者が横断しようとして自動車と衝突した事故につき、 被害者に30%の過失相殺を認めた事例
    (平成11年5月/東京地裁)
自転車の運転者が被害者の事例
  • 乗用車と衝突した飲酒赤信号横断自転車に70%の過失相殺を認めた事例
     (平成15年12月/大阪地裁)
  • 原動機付自転車と自転車の正面衝突事故において、自転車(被害者)が道路左端 を走行すべき義務を怠ったとして、25%の過失相殺を認めた事例
     (平成12年1月/神戸地裁)
  • 信号機が設置されていない、駐車車両のため見通しの悪い交差点での四輪車と自転車の衝突事故につき、車両の動静に注意せず、駐車車両の陰から斜めに横断しようとした被害者に25%の過失相殺を認めた事例
    (平成11年5月/大阪地裁)
  • 交通整理が行われていない交差点における優先道路を進行の加害自動車と、一時停止規制のある道路を進行の自転 車の出会い頭の衝突事故につき、過失割合を60:40とした事例
    (平成11年1月/大阪地裁)
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高額損害事例(人身事故)

交通事故(人身事故)は、時として高額の医療費、後遺障害による介護費用などを生じさせ、当事者に想像以上の大きな損害をもたらす場合があります。
人身事故の高額損害事例とともに、万が一に備えた「自分自身の補償」という観点から、「人身傷害補償型自動車保険(以下、人身傷害補償保険と記載)」についてご紹介します。

交通身事故による人的損害とは

交通事故による「人」の損害の内訳は、基本的には以下のとおり考えられています。

交通身事故による人的損害
損害の種類 内容
積極損害

事故により現実に費用がかかった損害
・治療費、通院交通費、葬儀費用など

消極損害

事故によって失った得べかりし利益
・死亡や後遺障害によって得られなくなった収入(逸失利益)

精神的損害

慰謝料

高額損害事例

判例では、以下のように、介護を要する重度の後遺障害、死亡の場合を中心に非常に高額の損害が認められるケースが見られます。

高額損害事例
認定損害額 性別・年齢 職業 損害
約3億1,200万円 女性・21歳 会社員 後遺障害
約2億9,700万円 男性・40歳 会社役員 後遺障害
約2億9,680万円 男性・20歳 専門学校生 後遺障害
約2億3,600万円 女性・30歳 大学講師 後遺障害
約2億2,000万円 男性・39歳 医師 死亡
約1億9,200万円 女性・25歳 主婦 後遺障害

備えは万全ですか?

上記のようなケースにまで至らなくても、特に後遺障害、死亡の場合には高額の損害が生じることが多く、交通事故が当事者に多大な経済的損失を与える可能性を持っていることがわかります。万が一に備え十分な保険金額の設定をお勧めします。
また、誰もが、加害者側にも、被害者側にもなりえる点も交通事故の恐ろしさと言えます。
そこで今回は、万が一の事態に備えるために、「自分自身の補償」について 考えてみることを是非お勧めします。

人身傷害補償保険について-歩行中の事故も補償

交通事故を起こしてしまい、他人にけがを負わせてしまった場合は対人賠償保険で損害賠償責任を果たすことができますが、自分自身のけがはどうでしょうか?
相手に責任がなく賠償してもらえない場合や、当て逃げ、ひき逃げなどで相手が不明の場合、交通事故の被害にあったが、賠償義務者が自動車保険に加入しておらず、十分な補償を受けられない場合があります。

そのような時に役に立つのが「人身傷害補償保険」です。「人身傷害補償保険」とは、被保険者が、被保険自動車に搭乗中または、他の自動車に乗車中に自動車事故で死傷し、または後遺障害を負った場合に、被保険者の過失に関係なく、実損害全額を補償する保険です。

「人身傷害補償保険」は自動車保険ですが、一定の条件のもと、被保険者が歩行中や自転車運転中に交通事故に遭い受傷したケースでも、ご本人の過失分も含めて被害に遭われた損害の全額を補償することができます。

人身傷害保険と一口に言っても、被保険者の範囲や、担保範囲が契約によって異なったり、契約方式も、自動車保険に自動付帯されている場合もあれば、特約により付保する方式など様々です。

是非この機会に、ご自身の自動車保険が人身傷害補償型かどうか確認してみてはいかがでしょうか。ご自身のケアも忘れないようにいたしましょう。

バイク・原付任意保険「人身傷害補償保険」はこちら

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高額賠償事例(物損事故)

一般的に通常の交通事故によって発生する損害は、保険で十分支払がされる範囲であることがほとんどです。 人的損害に比べて、物的損害はそれほど大きくないと考えられがちですが、物的損害でも大きな賠償額が認められたケースがあります。
以下はその事例です。

事例1
認定損害額 被害物 事故状況
約2億6,000万円 積み荷 追突(高速道路)

積み荷をトラックに積んで走行中、追突後中央分離帯に乗り上げガードレールを突き破って対向車線に飛び出し、路肩に横転、出火炎上し積み荷(洋服・毛皮等)を焼失したもの。裁判所は、積み荷の損害額を約2億6,000万円と認定した。

事例2
認定損害額 被害物 事故状況
約1億1,000万円 電車 踏切内で列車に接触

最大積載量を超過する山砂を運搬していた大型貨物自動車が、踏切前で停車していた普通乗用車を認め、 衝突を回避するためブレーキを踏んだが間に合わず、踏切内に進入して通過中の列車と衝突した事故。
裁判所は、電車一両分の廃車費用、残り三両分の修理費、として約9,000万円、復旧に要した人件費、代行輸送料他として約2,000万円、 合計で約1億1,000万円を損害として認めた。
他にも以下のように高額損害が認められた事例があります。

その他の高額賠償事例
認定損害額 被害物 事故状況
約2,700万 大型貨物車 玉突き
約1,500万 大型貨物車 追突
約1,400万 タンクローリー 出会い頭(信号無視)
約1,200万 乗用車 出会い頭

電車等に接触した場合、電車自体の修理費が高額となるとともに、線路の復旧費用、代替輸送の費用等の請求が同時になされる 場合が多く、損害が高額化します。貨物車等に被害を与えた場合も、車両自身の損害のみでなく、当該車両が修理または代替する間の営業補償 (休業損害)を行う場合があり、損害が高額化する傾向にあります。
物的損害でも1億円を超える高額賠償が認定されるケースも起きています。

万が一のために、対物・対人賠償責任保険は十分な金額を設定して頂くと安心です。
損保ジャパン日本興亜では、お客様のために、対人・対物「無制限」をお勧めしています。

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